どうすればキミは僕のbaby

アイドルグループ「NEWS」ファンによるアルバムのライナーノーツやコンレポ等

手越祐也と決別した日

 

 

 

 

何度夢に敗れ 夢にはぐれ ここまできただろう

生きていく 一度きりの物語が 自分のSTORY

 

この曲を聴いて、私は手越祐也と決別させて頂いた。

 

彼は、私が分かる範囲だと、とても明るく周りを笑顔にする天性を持ち合わせていて、枠に囚われない考えができた。だが、非常に意地っ張りで頑なで自分勝手で、考えがずれていた人間だった。どこか社会的地位に責任が無く、それを「自由」とか「ポジティブ」とか良い言葉に置き換えて自分に甘えて、他人に甘えて生きてきたような気がする。さきに述べた手越祐也も、この自分勝手な手越祐也も、紛れもなく「彼」なのだ。

「アイドル」について、一般人の私には全くわからない世界である。その世界でやっていく事の身体的、精神的な辛さやもどかしさは勿論計り知れない。しかし今回の脱退については、人間ベースで考えてちょっと違うと思ってしまうのが本音だ。

彼は、勝手と自由を履き違えている。

私にはそう感じる。そこが引っかかってモヤモヤしている。あとの3人にとって、ファンにとって、彼の夢は本当に応援すべきものだったのか、そして今がその夢を応援する然るべきタイミングだったのか?

 

今彼の活動を見ていて思うのは、正直言って初めて携帯を持った中学生の様だ。彼の配信する内容と言ったら、綿密な考えも無く、浅くて若い。ただ自分の日常を衝動的に配信し続けている。ネットという大砂漠で埋もれてしまうような、あまりにも年甲斐のない元アイドルの32歳だ。

彼の希望はもっと近くでファンと触れ合いたいという所だったけど、私達NEWSを応援しているファンは、例え一年ぶりに会えたのが表情がうっすら分かるような豆粒サイズでもよくて、綿密に考え込まれたセット、衣装、セトリ全ての内容を楽しみ、そのライブの世界へ没入する事がしたかった。4人の中できらきら輝く手越祐也をずっと見ていたかっただけだったんだ。今の距離感は、私にとって全く持って不要だ。

手越祐也は、手に届かないほど遠くに輝く、まるで星のような、そんな人でいて欲しかった。

 

脱退会見の後、OPENRECの配信で彼はこう述べた

「NEW STORYを歌って泣いた」

私は彼の脱退の話を聞いた後、どこか実感がわかなくて何も感じなくて、思ったより大丈夫なんだな〜と思ってた。しかし、ふいに流れてきたNEW STORYを聴いたとき、今まで無意識に我慢していた不安不満悲しみ怒り喪失感全てが流れて出た。

 

同じ曲を聴いて、同じく涙を流したのに、私と彼の考えの方向は全く違うんだろうなと、やるせなさを覚えた。

 

「人は出会い、別れてく 過ぎ去っていつかまた出会う

 そんな運命の悪戯に傷つくこともあるけど」

「大事なもの失うたび 僕らはまた途方に暮れて

 人波に紛れて 涙流している」

それを経験してるから、身をもって歌ってたんじゃなかったの?じゃあ、これはどんな気持ちで歌ってたの?そんな思いが一気に溢れ出て、感情を抱えきれなくなって、そしてぷつっと線が切れた。

彼にこの曲で泣いて欲しくない。

これは「NEWS」とここに残った私達の歌だから。

そしてきっと彼にとってのこの曲は、新しい道を歩む応援歌になっているから。

そう気づいた時、迷っていた心が一気に晴れた。ここまで幸せにしてくれたことに感謝して、終わりにした。

 

これはあくまで私の話であって、私の考えのもとで彼を応援する事が難しくなっただけの話だ。

普通に考えて、生き方を尊敬できない人を応援する事は難しい。でも、今の手越祐也の生き方を尊敬できる人なら、きっと彼をこれからも応援し続けていけることだろう。そこの違いだ。つまり個人の考え方だ。

 

私のように「こうであれ」と押し付ける人達や、数多の呪縛から解放されて1人の人間になった手越祐也。NEWSにいた時より幸せになってくれと思う。ジャニーズ事務所にいたら絶対に絶対に絶対に出来なかった事をやり遂げ、更にこれまで以上に彼を応援してくれる人が増えてくれたらいいなと思う。

そしたらきっと、気が済むから。